獅子抱く天使

   1 獅子天使を抱く時 −6−

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「馨。いつも日曜日は、何しているんだ?」

いつものように夕食を食べながら上村は聞いた。

「日曜日の朝は、兄さんと体鍛えていて午後は時間開いているから

 買い物行ったりしているよ。」

「そうか。じゃあ、日曜日の午後マンションに遊びにくるか?」

「えっ?う・・上村さんのマンション?」

馨は驚いたように言った。

「ああ。馨・・俺に抱かれろ。」

上村はそう言うと口元をクッとあげて微笑んだ。



「ああ〜〜〜どうしよう!!」

土曜日の夜馨は、真っ赤になって自分のベッドに座っていた。

「上村さんのせいだよ。あ〜〜〜。」

普段はぐっすり眠れるはずのベッドで馨はもんもんとした夜を過ごした。




「上村さんのせいだよ。もう。」

馨は、お昼少し前に、上村の事務所に来てジュースを出してくれた菅生に言った。

「どうしましたか?」

「いえ・・・・何でもない・・デス。」

まさか、上村が抱くと言ったから眠れなかったなんて菅生に言えるわけはない。

「会長がお戻りなるのは、まだなので休んでいて良いですよ。」

菅生は馨の頭を撫でてそう言った。

馨の座っているソファはにちょうど暖かい日の光が当たっている。

・・気持ちいいな・・馨はそう思いながら目を閉じた。





上村は、事務所の外まで迎えに出てきた菅生をみて驚いたように眉をあげた。

「どうした?」

「会長、馨さんに何か話したのですか?」

「菅生・・その言い方やめろ。」上村は顔をしかめて言った。

「じゃあ、こういえば良いのか。

 お前の子猫ちゃんは昨日眠れなくてお昼寝中だ。

 抱いてきてやろうか?」

「ふん。お前が抱くと馨が減る。」

上村はそういいながら車を降り事務所のソファからそっと馨を抱えあげて

そのまま車に乗った。

「壊すなよ。」

にやっと笑ってそう言う菅生をぎっと睨んで「車を出せ。」と上村は命令をした。

「愛されてるね〜〜〜。」菅生はそう言いながら事務所に戻った。

そう、彼は上村と親友の関係なのである。




「馨・・馨・・・。」低くてセクシーな声がする。

「あ・・・上村さんのにおいがする〜〜〜。」

馨はぎゅっと抱きついた。



「お前・・可愛いな。」

上村はそう言いながら馨にキスをする。

馨も上村の口に舌を入れる。

上村は馨の顎を押さえ、深く舌を入れた。

「う・・・・ん・・・。」馨から小さな吐息が漏れる。

「ほら・・唇噛みしめるな・・。」

上村が少し体を離して言うと馨は小さく喘ぎながら上村にすがってきた。



「上村さん・・・ドキドキする・・・・。僕・・おかしい・・・。」

上村は優しく言った。

「馨・・・優しくする・・・お前が欲しい。」

馨は、真っ赤になりながら上村の首にすがってキスをする。



上村は馨を抱き上げると隣の寝室の扉を開け、

ベッドのカバーを剥ぎ、馨を横たえた。

上村の手が馨の服を脱がしはじめた。

「恥ずかしい・・・上村さん・・・。」

馨がそう呟く。

「同じ人間なのに・・すごい綺麗だな・・・それに・・・

 俺のことは大樹と呼べ。」

そのまま唇が下に移っていく。

上村の舌が胸の飾りを舐めあげ、軽く吸いあげる。

「あ・・・・ん・・だめだよ・・・・。」

馨は泣きそうになりながら言う。



上村は何も言わずに胸を甘噛みする。

「ああぁぁ・・・」

「馨のここも気持ちよいと言ってるぞ。」

上村は、そう言いながら下半身をさっと撫でた。

そこは熱く溶け、先端から蜜が溢れていた。

初めてもたらされる快感に、馨は涙を浮かべた。

「あぁぁああん・・・」

「ほら・・・・馨・・・いっていいんだぞ。」



その上村の眼差しがあまりにも優しくて馨は上村に抱きつくと

自ら腰を振りながら上村の手に蜜を放った・・・。

ぐったりした馨を優しく見つめながら上村は自分の服を脱いで

馨をさっと抱き寄せて言った。

「馨、まだまだ、先は長いぜ。覚悟しな。」


 
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