獅子抱く天使

   1 獅子天使を抱く時 −7−

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「あ・・・・ぁん・・・恥ずかしいよぉ・・・・。」

馨は涙を流しながら言った。

上村は馨の後ろの蕾に軽くキスをすると

サイドテーブルの引き出しからジェルを取り

蕾の中に指を入れる。



「ひぃっ・・・・」

馨が起きあがろうとすると上村は

「力を抜けよ。」と言いながらまだ敏感な馨自身

を口に含む。

「う・・・え・・・むら・・さん・・・だめ・・汚いよぉ。」



上村は馨を口に含んだまま馨の蕾を丹念にほぐしていく。

「ああ・・・ぁん・・・だめ・・・だめ・・・・」

ある一点を刺激すると馨は首を振って言った。

「だめぇ・・・こわい・・・助けてぇ・・・。」

強力な刺激に頭がついていけないようだ。

「馨・・・入れるから俺にしがみつけ。」



上村はそう言いながら体をずらして

馨の蕾に熱い楔を押し当てゆっくりと入っていった・・・。

「くっ・・・」

自分に大きなものが入ってくる圧迫感に馨は必死に上村に縋り付いた。

「馨・・・きつい・・・な・・・。ほら・・息を吐き出しな・・。」

上村も苦しそうに言いながら奥まで入れた。



馨は違和感と痛さに目を閉じた。

「大丈夫か?馨・・・?」

上村は心配そうに馨の髪を撫でながら言うと、馨は一生懸命笑おうとしながら

コクコクと頷いた。

上村は、ゆっくりと腰を動かしはじめ、さっき指で刺激したところを突くと

馨はビクンとのけぞった。

「あああ・・・ああぁぁぁぁ・・・。」

「ここか?ほら・・いっぱい突いてやる・・・。」

上村もそう言いながら蕾の収縮にもっていかれそうになって

顔を顰めながら息を吐き出すと、馨の中の男が一層大きくなった。




「ああぁぁん・・だめ・・・ああぁん・・う・・えむ・・ら」

上村は尚も腰を揺らしながら言った。

「大樹だ・・・。ほら、俺の為だけに啼けよ。」

そう言いながら馨自身を扱き始めた。

「ひろ・・・き・・・あつい・・・あぁぁあああん・・・」

自分で何を言っているのかわからない。




「くっ・・・。馨・・」

「あぁぁああああああぁあああ。」

自分の中で何かが弾けたのを感じ頭が真っ白になった。



同時に自分の奥に熱いほとばしりを感じた。

「ひろき・・・。」

馨はそう呟くと意識を手放した。






「少し無理させてしまったな。」

上村は少したって気がついた馨に水を飲ませ

優しくキスの雨を降らせながら頭をなでると

馨は嬉しそうに微笑みながら眠りはじめた。



バスローブを羽織ると馨の体をまめまめしく清め

掻きだせるものを掻きだし、シーツを取替えて寝かせた。

自分がこんなに面倒見が良い人間だったとは思わなかったと

上村は苦笑しながら愛おしそうに馨の頭を撫でた。



ちらっと時計を見ると既に8時を回っている。

「さて・・・。」上村は携帯を開くとどこかに電話をかけ、

電話を切るとバスローブを脱いで馨の横に潜り込んで

目を閉じた。





・・・あったか〜い・・・





馨は自分を包み込んでいる温もりに気がついたと同時に

むしょうに恥ずかしくなった。




・・・・今・・思い出したけど・・すごい・・恥ずかしい・・・

最後には我を忘れて・・あ・・・・んな・・姿・・・を・・・

馨はいたたまれなくなってもそもそと布団にもぐりこんだ。




「う・・・ん・・馨・・起きたのか?」

上村は、馨の体を抱き寄せて言った。

馨は、恥ずかしくて思わず上村の胸に顔をうずめる。



「馨・・・辛くなかったか?ほら・・・顔を見せろ。」

「上村・・・さん・・・だめぇ・・。恥ずかしいの・・・。」

馨は真っ赤になって言った。本当に耳まで桃色に色づいている。



上村は力技で馨の顔を自分の方に向けて、キスをした。

「どんな馨だって、俺の馨だ。

 俺は、着飾ったお前なんて欲しくねぇ。

 俺はお前のどんな顔だって綺麗だと思う。

 まっ、恥ずかしがっている顔は誰にも見せたくないけどな。」

そう言いながら馨をぎゅっと抱きしめた。



「嬉しい・・・。」



馨はそう言いながらベッドの時計をみあげて大声をあげた。

「あーーーーっ!!も・・・門限!!」

時計は既に12時を過ぎていた。



そのまま、ベッドの上に起きあがろうとして腰に力が入らなくて

ベッドの上にへにゃっと座り込んだ。

「もう少し・・横になっていろ・・・

 それに連絡はしておいた。」

「れ・・連絡って?」

馨は目を丸くして言った。

「お前の父、真崎晃に電話しておいた。」

「えええええええ・・・・晃・・父さん・・・は何て・・・。」

「合意の上の行為なら仕方がない。

 家族にもうまく言っておいてくれるそうだ。」

「そっか・・・・じゃあ・・大丈夫だ・・。」



馨は安心したようにベッドに潜り込むと上村が馨を抱き寄せて

キスをした。



・・・晃父さんにどういう顔で会えば良いかわからないけれど

今は上村さんに甘えよう。・・・




そう思って上村の胸に頬ずりしてにこっと微笑むと馨は目を閉じた。







栞:電話なんだった?

晃:馨の友達からで、遊びつかれて家で寝ちゃったんだって。

栞:ふーん。

晃:ねぇ・・栞・・・もしも子供達に恋人できたらどうする?

栞:馨以外はいいんじゃねーか?

晃:ちょ・・・ちょっと馨以外って何?

栞:馨は別格だ。俺の中では晃の次に大事だからな。

  包容力があって馨を包み込むような女いないしな・・・

  と・・・言うことは、男か・・・

  でも考えただけでむかっ腹が立つ。

晃:まあまあ、栞落ち着いてよ。

栞:晃、今日はやめようと思ったが抱く。

(がばっとかぶさる)

・・・ひょっとしてあいつ栞に似ているかも

 まっ。考えるのは後でいっか。・・・

晃はそう思いながら栞の胸に顔をすり寄せた。


 
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