君と僕らの三重奏

       第1章 君と僕らの出会い −1−

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「・・・・んん・・・あぁっ・・・タツ・・ヤ」」

西條に連れられてベッドに横たえられた和道は、

首筋を舐め上げられ声を抑える事が出きなかった。


西條は左手をしっかりと繋いだまま右手で和道の胸の飾りを弄び、

びくびくと体に震えが走るたび、和道の体中に優しいキスを落す。


「・・・・和道様、もうこんなに感じてるんですか?厭らしいですね。」

「・・・や・・やだっ・・そ・ゆ・・事・・・言わないで。」

和道が真っ赤になりながら首をふると、


「素直に反応してくれる和道様が可愛くてたまらないですよ・・」

と西條は微笑んだ普段あまり笑わない分、この時の顔が和道は好きだ。



「・・やっ・・だめ・・・た・・つ・・や」

「和道様のココ、ひくひくしながら私を誘ってますよ」

と西條が意地悪に答える。

和道が逃げようとすると西條は和道の中の弱い所を指で執拗に攻め上げる。

「あぁっ!」

思わず背中を反らした和道の手を引いて起きあがらせ、同時に指を

引き抜くと、向かい合う格好で膝の上に和道を座らせぐっと腰を引き寄せて囁いた。



「和道様、少し腰をあげて下さい・・。」

「う・・ん」

和道は龍哉の首にしがみ付きながら腰をあげ、

導かれるまま西條の楔の上に腰をゆっくり落していく。

指で散々慣らされた挙句ローションを使っている為和道の秘所は難なく西條を飲み込んでいった。




「愛しております、和道様・・」

「た・・・つや・・・俺も・・も・・う・・がまん・・で・・きないよ・・・」

「いいですよ。和道様。いきなさい。」

揺すぶられるまま体を上下に動かされ、

和道の秘所はびくびくと西條の楔を締め付ける。



「・・あぁ・・やっ・・もぅ」

それに気付いた西條が一層動きを早め、ぎりぎりまで和道を上に持ち上げた後、一気腰を落した。



「あああああっ!」

背中を仰け反らせて白い液を勢い良く放った和道は、思いっきり西條を締めあげながら抱きつく。

西條の楔がグッと大きくなった感触を感じた直後和道の中に熱い液がほとばしると和道は意識を手放した。





「可愛いですよ。和道様。」西條はぐったりした和道にキスの雨を降らし、

バスルームから濡れたタオルを持ってくると和道の体を慈しむように綺麗にする。

その時携帯が鳴った。ぐったりした和道の隣で西條が電話を取る。


「はい、西條です。社長・・?わかりました。夕方会社の方に向かいます。」

電話を置いた西條は不思議そうに呟いた。

「おかしいな・・今日は、日曜日で休みのはずだが・・・?何かあったのだろうか?





数時間後、2人は大きな会社のエレベータに乗っていた。

若い男は東条和道。20歳。有名私立大学に通っている。

東条コーポレーションの御曹司で、関連企業も何社か経営している。

身長175センチのスレンダーな体で外見もどこにでもいる若者風だが頭はそうとう切れる。

唯一甘えるのは側役で恋人の西條だけである。


もう1人の男。

名は、西條龍哉。32歳。東条コーポレーション秘書室室長。

社長の右腕と呼ばれる男だ。

18歳でアメリカの有名大学の大学院を卒業後、東条コーポレーションに入社。

身長190センチ。逞しい体つきで20歳の時から和道の側役も兼ねている。

武道にも精通し眼差しは鋭く、見るだけで社員すら怯える。

狼のような風貌は、肉食獣のようである。

しかも甘い顔をするのは恋人で一生側で仕えると誓った和道の前だけという徹底振りだ。






2人は、エレベータを降りると社長室に入っていった。

そこには精悍な顔をしてダンディーな男が座っていた。


「親父。今日は、何の用?」和道が椅子に腰掛けていた男に聞く。

「今日は、和道にお願いがあってね。」と男がにっこりと笑う。

この笑顔には裏があるのだ。和道はそれをよ〜く知っている。




「いやねぇ。俺に妹がいたのを知っているでしょ?」

「ああ。イギリスの財閥に嫁いだっていう・・でも親父と血は繋がってなかったんじゃ・・。」

「ああ、私の父が本気で惚れた人の連れ子でね。翠ちゃんって言ってすごく可愛い子だったんだよ。」

「でも、その人亡くなったって・・。」

「いやあ・・それがね。翠ちゃんには子供がいてね、死んだと思ってたんだけどね。

 この前その子から連絡が来てね。日本に来たいって。」

「まさか、親父許可しちゃったのか?」

「うんvv。」

「うん・・・って、かわいらしく言っても全然かわいくねー。」

「でも、私のとこに引き取るのもなんだし、年も近いから和君のとこがいいかなあって・・。

 ほら、西條もいるし・・。」

「俺は認めねーぞ。」和道の声が響く。

「いや・・ほら、マンション手狭でしょ? 

 だから、売りに出して引越しさせちゃった。

 今頃、マンションの部屋はもう引越し中vv」


和道の手がプルプル震える。



西條は、隣で冷静に言った。

「社長・・お預かりするのは何歳の方なんですか?」

「もう少しで16歳の女の子。橘に迎えに行かせて今頃マンションに到着している。

 ほら、新しいマンションの地図と鍵。」

そう、言って社長は西條に封筒を渡した。


橘と言うのは社長の秘書の一人で秘書室ではチーフとして働いている有能な人物だ。

橘を迎えに行かせたというところに西條は疑問を覚えたが黙って鍵を受け取った。



2人は重い足取りでそのマンションに向った。

「龍哉・・・俺は嫌だ・・・。」和道はそう呟いた。

和道は、ある種の人間嫌いだ。表面上は社交的に見えるが自分の領域に龍哉以外の者を入れたことはない。

西條も眉間に皺を寄せ何かを考えていた。

・・・もう・・恋人の甘いときはすごせないのだろうか?・・・

 
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