君と共に紡ぐ調べ

       第5章 育(ハグク)ム命 −1−

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リューゼは、慧の手首をそのまま掴むと

金のパワースポットに飛んだ。


「な・・なんで?」

慧は驚いたように目を見張る。


「ここで、慧を抱かないと銀の龍が苦しむ。

 何せ、産むだけであれだけ苦しんだからな。」

リューゼはそう言いながら慧を抱き寄せながら囁くように言った。


「金の龍のパワースポットは体力を回復させる効果と

 誘淫効果があるんだ。」

「リュ・・・ゼ耳元で囁かないでぇ。」

慧は真っ赤な顔をして言うと、リューゼは慧の唇に

軽くキスを落とす。


「ああ・・・ああ・・・リュ・・・ゼ

 体が熱いよ・・・。」

リューゼは慧をそのままベッドに押し倒した。





ファルのいる部屋に入ったリュークは

頬を染めて喘いでいる自分の息子と丹念に

蕾のマッサージをするジークを見つめ、

ベッドの影になるように体を低くした。


リュークがベッドのそばに行くと、

ジークに卵を持たせた。


ジークは卵を愛しそうに掌で包むように持つと

ファルのそばまで行った。


「ファル・・・ケイの産んだ卵だ。」

ファルはそっと卵に手を翳した。

「生きているのですね・・・。

 一緒にがんばりましょう。」

ファルはとても優しい顔で卵にそう呼びかけて、

ジークに向かって頷いた。


ジークは、ベッドの裾に戻るとその卵をリュークに返した。

「ファル・・入れるぞ。息を吸え。」

ジークがそう言うとリュークが卵を蕾に入れると

蒼い光を指から出し、卵に当てると卵がゆっくり体の中に入っていく。


「う・・・・っ」ファルは苦しそうに顔を歪めた。

まだ、卵がファルの体内に慣れていないので拒絶反応を起こしているのだ。


「ファル・・・。」

思わずジークはファルのそばに行って手をぎゅっと握って言った。

「ファル、頑張るのだ。」


「う・・・・うううう・・・・。」

ファルは苦しそうに呻いた。






「はぁああ・・・ん・・・。」

慧は、リューゼの頭を抱き寄せて快感に身を任せていた。


既に嬌声を通り抜けて泣き声になっている慧は、リューゼの

指の一本一本の愛撫に反応して華奢な背中をのけ反らせる。


「リュ・・・ゼ・・・お願い・・・来て・・・。」

涙を溜めてリューゼを見あげる慧はとても扇情的で

自分が仰向けに座った上に慧を抱えあげて

熱い楔で貫いた。



「慧・・・自分で動きなさい。」

リューゼは意地悪そうに微笑んで言う。

「ああ・あ・・・・あああ・・・ああ・・・ん。」

慧は、リューゼの上で自分で腰を動かす。



それでももどかしくて、「リュ・・・ゼ・・・・突いて・・・。」

と甘い声でねだった。

リューゼは、貫いたまま慧を押し倒すと

ゆっくりと奥を突いて言った。


「慧・・・これで・・・いい?」

「あ・・・あああああん・・・。もっともっと・・・。」

慧はそう言いながら自ら腰を動かしはじめた。





「う・・・・ぁああぁぁあああん。」


苦しんでいた、ファルの声が甘い嬌声に変わる。

「ファル・・・?」

ジークが心配そうにファルを覗きこんだ。


「ジーーク・・・何なんだ・・・この感覚は・・・。あ・・・ん。」

「どうした?ファル」


「ああ・・・・・ん・・・ジーク私を軽蔑しないで・・・。」

ジークは、ファルの手を握って言った。


「ファル・・今宵は恋人だ。好きなだけ啼くが良い。

 その方が我も嬉しい。」

そう言いながら、ファルの髪を優しく撫でて胸の飾りを

弄んだ。


「あああああ・・・ああああ・・・・。もう・・・だめだめ・・・・」

涙を流しながらファルは小さく首を振った。

熱いものがおなかに逆流する感覚の中、意識を手放した。




「ふうっ。」

ファルが意識を飛ばした後、リュークが静かに立ちあがった。

「ファルは、大丈夫か?」

ジークは、ファルが急変したことを心配していた。


「たぶん、大丈夫だと思います。

 異空間に飛んで卵作りに励んでいる2人と

 ファルをあの卵が繋げているのでしょうね。」

リュークは、手から蒼い光を出してファルに向けると

ファルのおなかから、蒼と金色のほのかな光が現れた。


「「おお・・・。」」

リュークとジークは嬉しそうに目を合わせた。


「大丈夫なようです。ジーク、ファルを部屋に運んでくださいませんか?」

「ああ。リュークもお疲れ様・・・。」


「何と言うか・・・自分の息子の濡れ場を目の当たりにして

 手元が狂いそうになりました。

 それでも、この子は私の自慢の息子です。

 ジークもお疲れ様です。

 そして、ありがとう。」


ジークは、ファルを軽々と抱きあげながら言った。

「ケイの言葉を借りると、家族なんだから当たり前のことをしたまで。

 特にファルとはつきあいが長い故、他人のような気がせぬ。

 気にすることはない。」

そう言うと、颯爽と部屋を後にした。


リュークもクスリと笑うと、道具をしまいはじめた。



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