君と共に紡ぐ調べ

       第4章 金ノ卵 −2−

本文へジャンプ




目が覚めると白い世界にいた。

「ここ・・・どこ・・・?」

ふと、上を見ると金色の髪が見える。


「リューゼ・・・。」

慧はそう言いながらそっと手を伸ばす。



その手をリューゼは、ぎゅっと握った。

そのまま、慧はリューゼの膝の上に抱えられる。

「リューゼ?」慧は恐る恐る、リューゼの顔に手を伸ばした。

リューゼはいつもと違う空気を纏っているように思える。



「慧、私は確かに龍王であり、魔力もあり

 力も強い。」

「うん。」


「私には常に王としての態度が求められている。

 それは、どんな時でも穏やかで、冷静で

 的確な判断を下し、皆を導くという姿だ。

 そして、それ相応の能力もある故に

 いつも自分を律している。」

「そうだね。」


「私は、慧が本当に大切なのだよ。

 いくら、私と寿命が一緒だとしていても

 怪我もするし、病気だってする。

 そんな苦しい思いをさせたくはない。

 だから、パワースポット巡りだってお前の為ならばと

 許したのだ。

 ところが、実際は、どうだ。

 出かける前よりもやつれてしまって・・・。」

「リューゼ・・・」


「理由があるのは知っている。

 しかし、闇龍のパワースポットでフェルの

 意見を聞かずに防音の操作方法を読まずに

 寝入り、ダンスを踊りまくったあげくに

 酒を飲み迷惑をかけたのはどう説明するのかね。」

「ごめんなさい。」

慧は小さくなって言った。


「本当にこの子はわかっているのかね。

 あんなに気軽に別の女や男と手をつないで

 楽しそうに笑って。」

「リューゼ・・・。ごめんなさい。」


「だから、決めたんだ。

 もう、待たないことにした。

 リュークに命じて、慧の体はもう私が抱いてもよい状態に

 なっている。

 だから、私の愛・・・受け止めなさい。」

リューゼは、そう言いながら慧に口付けをしてきた。



「やっ…ん…っ!」

噛み付くような勢いのキスに、

唾液が唇の端からこぼれていく。


あまりの激しさに逃げようとしてもリューゼ押さえつけられ、

更に舌を絡み取られる。


「あっ・・・ん・・・」

わざと音を立てて舌を吸いあげられれば、

頭の中が真っ白になりそうなほどの快感を感じていた。


リューゼは歯列を割って舌を絡ませて、何度も角度を変えて慧の口をむさぼる。

慧はただただ、夢中にリューゼに手を回ししがみついていた。


「慧、かわいいです。」

「リューゼ・・・だめ・・・・ぇ。」

糸を引くほどの深いキスから解き放つと、

慧はうっすらと涙を浮かべて荒い息をついていた。


その涙を唇でぬぐってそのまま耳たぶを甘く噛むと、慧は赤くなりながら

手の甲で自分の口を押さえた。

結婚してからは優しく抱かれているのに、今日のリューゼはどこか意地悪だ。


リューゼが慧の手首をつかんで、

「声を聞かせなさい。慧が私だけに聞かせる声を・・・」と言う。

「いやっ・・・」


身体をずらして胸の突起を口に含めば、慧はその快感にのけぞる。

慧自身も、熱く固くなり、快感に溺れそうになる・・・


「リュ・・・ゼ・・・。」

「ここが良い?」

ぷっくりと熟れはじめた乳首を舌で転がし、

その上でそっと慧の楔をなであげれば、更に切ない甘い声をもらした。


「やめて・・・リューゼ。」

「そうでないだろう。こんなに溢れている。」

「なに…やだあ、恥ずかしいよ。」


急に胸への愛撫がなくなったかと思えば、

突然ぬるりとした温かいものに包まれるのを感じた。


足がリューゼの肩にかけられて、そのリューゼは 慧を口に含んでいる。

「や、やだっ。リューゼっ、汚いよ。」

「慧のはどこも甘くておいしい。」

そんなことを言われれば、それだけでもゾクゾクするような快感が背筋を走っていく。


やがてリューゼが吸い上げれば 慧は背中をのけぞらすながら快感に身をまかせた。

「あ・・・・ん・・・もう・・だめぇ・・・」

体が幼かった為、この世界で性欲をあまり感じたことがないから

自慰すらろくにしたことがない。


だから、いくら前の世界での経験があるからと言っても、

こんな濃厚な愛撫でイかされたことなど初めてで、更に、

リューゼの口の中でいってしまったというだけでも恥ずかしい。

「え・・っ。」


慧は自分の体の不思議にそこで気がついた。

絶対、口の中に放ってしまったと思ったのに、熱いものは自分の体の中に

逆流したように思えたのだ。


「慧・・・おかしくはない。

 子供を為す体になると言うことはそういうことなのだ。」


そういうとリューゼは慧の足を再び肩にかつぎ上げ、

硬く閉じた蕾を、ゆっくりと舐めあげはじめた。


結婚式の夜抱かれたときも蕾を舐められた時はすごく恥ずかしかった。

しかし今度はリューゼがピチャピチャとわざと音をたてて解しているので、

その音だけでも恥ずかしくて真っ赤になり動けなくなる。


そして最初は一本、やがて二本、三本と挿入する指を増やしていけば、

慧はゾクゾクする快感に震え、甘い声しかでなくなっていた。


「リュ・・・ゼ。お願い・・早く・・・。」

「慧、力を抜きなさい。」

リューゼがそう言うと、大きな楔が、慧の中に押し入ってきた。


「あああっ・・・」

熱くて太い楔に貫かれて、小さな慧の体が弓なりに反り返った。

「リューゼ・・・動かないでっ」

「身をすべて任せなさい。怖くないから。」

リューゼにそう言われてもどうしてよいのかわからなくて、

慧は涙をポロポロ流しながらリューゼにすがり付いた。


「あ・・・リュ・・・ゼ・・だめ・・・ぇ。」

突きあげられれば、電流が走るような快感が背中に走る。


いつもは優しく抱かれるだけだったはずが

リューゼはこんなにも自分を求めている。


慧の口からこぼれるのは、言葉にならない甘い声ばかりで

それがたまらなく恥ずかしくて、それでも、リューゼが

愛しくて愛しくて、慧は必死でリューゼの名を呼んだ。


「リュ・・・・ゼリューゼ・・・・」」

「愛している。慧・・・。」


リューゼは慧をぐっと抱き寄せると激しく突きあげる。

「ああああ・・・・・あああ・・・。」

慧は大きな声をあげながら意識を手放した。





INDEX BACK NEXT 

 Copyright(c) 2007-2010 Jua Kagami all rights reserved.