結婚式を明日に控えた夜、
慧は銀の龍たちにカードを送った。
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ファル、ありがとう。 |
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ナバラーンに来て、
初めて会ったのがファルで良かった。
言葉さえわからなかった私に生きる術を
教えてくれて
いつも支えてくれてありがとう。
ファルがいてくれたから、
私は無茶が出来たんだ。
そう言うときっとファルは恐ろしい笑顔で
小言を言いそうだけど・・・。
これからも、よろしくね。
あんまり小言言わないでくれると嬉しいな。 |
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ケイ・サエキ |
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ファルは、微笑んでカードをしまった。
「あんなに小さかったのですのにね。」
思い出すのは、会った頃の5歳児サイズのケイ。
もみじのような手でパンをこねたり、
黒板の前で懸命に字を覚えていたのは可愛かったですね。
すっかり、大きくなってしまって・・・。
ありがとうと言うのは私の方ですよ。」
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ジーク、ありがとう。
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ジークは無口だけど側にいてくれると
とても安心する。
今、思い出すのは
あの洞窟に暮らしていた時のこと。
釣りとか楽しかったなあ。
これからもそばにいてね。
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ケイ・サエキ |
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ジークは満足そうに頷いてカードをしまった。
「救われたのは我の方だ。
感謝する・・・そして・・ずっと共に・・・。」
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ジャン、ありがとう。 |
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いつも元気が無いときに楽しい話をしてくれて。
ジャンはいつも元気で私を気遣ってくれて
すごく嬉しい。
これからも楽しい話いっぱい聞かせてね。
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ケイ・サエキ |
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ジャンはニコニコ笑いながらカードを閉じた。
「ケイと一緒に旅した頃が懐かしいなあ。
あの時は堅苦しくなかったんだよなあ。
まあ、それでもいっか。
ケイ、ありがとうな。」
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ニコライ、ありがとう。
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いろいろな事を教えてくれて。
勉強する楽しさを教えてくれたのは
ニコライです。
これからもいろいろ頼るけれど
よろしくね。
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ケイ・サエキ |
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ニコライは嬉しそうに微笑んでカードを閉じた。
「ケイ様。ありえない出会いだったのですが
あれも神縁だったのでしょうね。
ケイ様貴方は、私のどの生徒よりも優秀で
私にもいろいろなことを教えてくださいました。
ありがとうございます。」
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ルイ、ありがとう。
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銀の龍で年が一番近くて、
友達のように話せるのが嬉しかった。
素敵な歌をいつもありがとう。
たまには、一緒に演奏しようね。
これからもよろしくね。
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ケイ・サエキ |
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ルイは、そのカードにキスを落として言った。
「ケイ、僕の今は君が築いてくれたものなんだ。
本当にありがとう。
ケイ、又一緒に演奏しようね。」
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アハド、ありがとう。
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優しくて、頼りがいあるアハドが大好きです。
それと、私は翠龍の城の雰囲気が大好き。
私達も明日、
いわゆる一つの家族になるのだから
どこよりもあたたかい家族になろうね。
また、海に連れて行ってください。
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ケイ・サエキ |
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アハドも微笑みながらカードを閉じた。
「ケイ、真の強さを教えてくれたのはあなただ。
ありがとう。
今度、また海の中を散歩しよう。
しかし、あまり無茶はしてほしくないな。」
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サイシュン、ありがとう。
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いつも私の側にいて守ってくれてありがとう。
最近は胃の痛い思いをさせてばっかりでごめんね。
白龍の公平に物事を見る目、
これから本当に必要になると思うんだ。
だから、これからもよろしくね。
サイシュン、
たまには手作りのお茶菓子作ってね。
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ケイ・サエキ |
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サイシュンは目に涙を浮かべながらカードを閉じた。
「ケイ様、私を救ってくれたのは貴方です。
本当に感謝してもしきれません。
新しいお菓子のレシピ仕入れますね。」
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アル、ありがとう。
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いつも鍛錬つきあってくれてありがとう。
アルのような体つき理想なんだけど
無理だろうな。
これからもよろしく。
今度、また街にぬけだしたいなあ。
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ケイ・サエキ |
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アルはため息をついて言った。
「しょうがないなあ・・・ケイは。
ありがとうと言うのはむしろ俺だけど・・・。
しっかし、龍王様ともども街にいくつもりか?
少し衛兵を鍛えておくか。」
そして、慧は結婚式の夜もう1人の大切な人に手紙を書いた。
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眠る君へ捧げる調べ
をお読みの皆様へ
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私を最後まで応援してくださってありがとう。
時には辛いこともあったけど、
慧ちゃんがんばれ〜〜。
と言う言葉にとても助けられました。
お陰さまで、リューゼと無事
結婚することができました。
私の幸福が皆さんと共にありますように。
ナバラーンへいらしたときは気軽に
声をかけてください。
案内させてもらいます。
また、お会いできること
とても楽しみにしております。
これからも応援してください。
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